慢性化する医薬品不足 2025.4.20
ここ3年以上前から医療機関では治療として使用する医薬品の不足で不安定な状況が続いています。新型コロナウイルスやインフルエンザの流行による需要増から始まっているようですが、処方薬の8割がジェネリック薬品となった状況で、そうしたジェネリックメーカーの品質不正問題が始まってからは薬品不足が慢性化しています。他に原材料の調達難や医療費抑制政策による不採算問題などもあるようですが、根本的な改善策を早く出してほしいと願っています。
コロナ後遺症 2022.4.20
新型コロナウイルス感染症が急増するとともに多くなってきたのは、コロナ後遺症(別名Long COVID)に苦しむ患者さんです。後遺症の明確な定義づけはされていませんが、「発症から3か月以内に症状があり、少なくとも2か月間以上持続し、他の疾患では説明のつかない症状」(WHO)とされます。全罹患者の30~50%に発症し、患者の過半数は20代から40代の若い世代です。主な症状として、倦怠感などの全身症状、息切れなどの呼吸器症状、頭痛や不眠などの精神神経症状、嗅覚障害や味覚障害などがあります.
子宮頸がんワクチンについて
子宮がんには50歳代以上に多い子宮体がんと20~40歳代に多い子宮頸がんがあります。子宮体がんは肥満、高血圧、糖尿病や女性ホルモンに関連したものですが、子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)が原因です。子宮頸がんは国内で年間1万人が感染し3千人が死亡者が出ているのが現状で、決して少ない病気ではありません。
ワクチンを10代のうちに打つ目的は、性交渉することで感染を受けてしまうリスクに備えるためです。HPVは性器や口から感染します。感染を受けると多くの人は無症状で一過性の感染に終わりますが、一部の女性には感染が長く続き、そこにがんが発生することになります。多くの他の先進国ではワクチン接種を行っておりますが、今後日本でもワクチン接種が進み、がんで亡くなる方が減ってほしいと願うものです。